2009年12月17日木曜日

神戸京都、納品・墓参・サイクリング

商売の納品というわけではないが、神戸の実家から「椅子がひとつほしい」ということで、ギャラリーで眠っている椅子を一脚持っていった。その後、母親といっしょに神戸三宮の再度山トンネルの上にある追谷墓地の墓参りをしてきた。ここは、急な谷にある古くからの墓地。市街地に近いが、豪雨の際には山水の通り道になる場所であるため、墓地以外の利用が困難なのだそうである。おかげで繁華街の三宮や元町から徒歩でも15分ぐらいで行ける。子供の頃、おばあちゃんに連れられ、月に一度はこの墓地に墓参りに行っていた。今も墓から見える風景は、その頃とほとんど同じである。自分は今では年二回しか墓参りをしないが、この一時間ほどの墓参りが好きだ。信心深い方でもないし、輪廻とかの仏教思想にも疎い。けれど、うまく言えないが、そこはなんとなく帰る場所という感じがする。一年に一度くらいは、家族で墓参りをし、お互いの顔を見て近況を話し、美味しい物を食べるというのはとてもいいことだと思う。ぜひ残してほしい日本の慣習。

墓参の後母親と別れ、愛犬がいなくなって身軽になった私達は、初めて京都に一泊することにした。京都国際会議場に隣接する立派なグランドプリンスホテル京都が、この時期とても安く泊まれたのだ。普通なら一泊3万円ぐらいしそうな部屋が9000円!。夜は祇園や花見小路を歩いて雰囲気を楽しんだが、そのあたりの和食のお店は、私達にはとても入れるような所はなく、丸太町へ向かった。英語にすると「log-town twelve-step-house」というお茶漬け屋さんが目的である。店の外には看板だけで、前情報なしにはとても入れないような雰囲気。だが戸を開けると、なかなか賑やかな、良いお店。絶品のお刺身や蕪蒸し、出し巻き、漬物、お茶漬け、私は伏見の名酒「玉の光」をぬる燗で一合いただき、満足々。これで一人3000円ほど。私達の好みや懐具合にぴったり。京都に行ったらまた行こう。

翌朝、車から自転車を降ろし、岩倉、上賀茂、北大路、詩仙堂、宝ヶ池などを自転車でのんびりと回った。午後2時ごろ、ホテルの駐車場に戻り、自転車をしまって、車で下鴨神社へ。また前々から見たかった二条城を閉まるギリギリで見ることができた。二の丸御殿は一度は見るべき場所と思った。

いろんなことがあった一年、お互いお疲れ様という感じの、短いけど密度の濃い、よい旅だった。