2010年10月31日日曜日

教室作品展最終日

心配された台風も、皆の念力が通じたのか、名古屋市北部の工房周辺ではまったく無風で雨もなく、本当によかった。今日は最終日。午後からはデパート並の人出になりそう。

今回始まってみると、例年以上の熱気が感じられた。自信を持って知人や親戚に見てもらっている姿を見ると、教室をやっている者として、しみじみ「良かったなあ」と感じた。完全に主役は作者である生徒さん達に移っている。11月のホームページでその様子を一部紹介したいが、ちょっと遅れそう。

2010年10月27日水曜日

第十回木工教室作品展

月曜の教室が終ってから、ギャラリーを清掃するため、生徒さん達と集まった作品を全て工房へ運び込んだ。今回は約120点、いい感じの小物から制限サイズギリギリ一杯の大きな箱物まで、見応えありそう。作品展は11月29日(金)午後から31日(日)夕方5時まで。お近くに来られる機会がありましたら、見に来てください。

写真は工房に集まった作品の数々。全体はこの倍ほどあるかなあ。一年間これだけの数の作品作りに関わってきたかと思うと感慨深いものがあります。



南方には台風があって、ちょっと心配。でも、よほどの暴風雨でないかぎり、作品展はあります。ご安心ください。

2010年10月15日金曜日

高松&直島

教室作品展や参加する展示会の準備で何かと忙しいけれど、思い立ったことはやらないと気がすまない。娘にすすめられた瀬戸内国際芸術祭を垣間見、また20代に8年間仕事で通っていた高松を再訪してきた。詳しくは後日書くつもり。

一日目の高松では朝からうどんを食べて、屋島と五剣山を回るサイクリングをした。その途中、コースの最後付近にジョージナカシマ記念館があるのを発見。木工屋なら必見なので、当然見てきた。ナカシマの展示会はかなり前に大阪で見ているが、日本での製作拠点である桜製作所での展示はまた違った趣があったと思う。ひと言で言うと、見直した。素直に魅力を感じた。細身で軽い北欧風な作品が多い私ではあるが、重厚さと繊細さを兼ね備えているナカシマの家具、特に椅子は良いと思った。

二日目は車を宇野に回し、フェリーで直島へ。詳しく書くと長くなるが、感想としては「微妙」だった。瀬戸内海の穏やかな海に浮かぶ小さな島々は、時間が止まったように美しい。その素朴な島の一番美しい海岸線をベネッセコーポレーションが独占管理しているのには、抵抗感があった。海外の人が「日本で見るべき美しい建築」と言っていた地中美術館は、人の多さもあるだろうが、その閉鎖性と管理体制等に私は宗教的匂いを感じた。とはいえ、過疎の島に大勢の人をひきつける魅力をもたらしたこの企画に、あらためて驚嘆した。

というわけで、ハードで内容てんこ盛りの二日間であった。写真はジョージナカシマ記念館。

2010年10月8日金曜日

東京へ

昨日、第七回手考会作品展へ作品を持って日帰りしてきた。



手考会に参加していたのは最初のわずかな期間だけなのに、嬉しいことに毎回声をかけていただき出品させていただいている。作品搬出搬入の手間も考え、小さい作品を選んでいるが、これがきっかけで「卓上小箱」シリーズが生まれた・・・かな?。新しいイメージが毎回湧いてくるわけではなく、今回は昔作ったセンの小箱「山並」をアメリカ広葉樹協会への展示用にブラックウォールナットとチェリーでサイズを少し変えて作り、それが大阪から帰ってきたのを新幹線で会場に運び込んだ次第。

中央にある座卓は、刃物店主の井上氏が自ら栃の床板を削って作ったもので、手鉋だけで1cmほども削ったという。「自動鉋ならあっと言う間」やけど、複雑な木目を見ながら、慎重に、何度も刃を研いでは削る、そこに意味を感じる人が少しでも多くなってくれるといいなあ。大工さんも手道具をあまり使わなくなり、また刃物を作る職人さんなど、道具製造側の供給体制も崩れているそうで、日本の伝統的大工道具の今後の見通しは明るくないらしい。50年、100年先、「あの時になんとかしておけばよかった・・・」と悔やんでも遅いので、今からでもいいから、ぜひこの文化を残して行きたい。そのためには、趣味の木工家の果たす役割は大きいと思う。

夕方、会場からほど近い人形町へ行ってお土産を買った。夕闇迫る時間帯、さまざまなお店の明りが連なる甘酒横丁など、歴史を感じさせる繁華街はなかなかの風情。今度東京で泊まる時は、宿を人形町界隈にとって、散策を楽しみたい。

久しぶりに乗った新幹線にはサラリーマン向けの広告があって「仕事に追われるな!仕事を追いかけろ!」と書いてあった。その通りだとは思うが、追いかけてばかりでは段々スピードが速くなっていつか自滅する。「今日やらなくてもいいことは、今日しない」ぐらいのゆったりペースも大切。健康あっての仕事だから。