2011年10月25日火曜日

「木の仕事の会東海展」から「教室作品展へ」

行事や用事は、皮肉にも忙しい時に重なる。半年ほど前、半田市の齋田さんが、東桜会館のキャンセルを見つけ、予約してくれたのがきっかけで、「ひとつだけの家具展」でお気に入りの会場での展示会、「木の仕事の会東海展」に参加できることになった。しかし、次週はウチのメインイベント「教室作品展」があるため、教室を休むわけにはいかず、土日は会場に居ることができなかった。搬出時に聞いたら、適度な人出で、ゆったりした心地よい展示会だったようだ。



私の展示は、運搬しやすい折り畳みの机や棚、四脚重なる定番椅子、そしに新作の箱物などである。折りたたみやスタッキングという機能は、運ぶ時には本当に助かる。その反面、華奢で揺れやすかったりするが、展示用としては最適。毎度のことながら売る気はあまりなくて、特に今回は作品展の案内ハガキを持って帰ってもらえればそれで充分うれしい。自分の展示、シンプルでよかったと思うが、一般の方には、そのコダワリの部分がわかりにくい。会場に居て、話ができなかったのが残念。

昨日、教室作品展の作品をギャラリー清掃のために工房に移動した。その量も内容も、結構すごい。プロの展示会では、作品の半数以上、時には全部、何度か目にした作品であることが多い。今回の私の場合でも新作は二点だけだ。ところが、ところが、である。教室展の場合、100%新作だ。そのうえ、売るためではない作品なので、手間や効率を無視している作品が多く、プロの展示会とは全く違った楽しさがある。

教室作品展は10月28日(金)午後から30日(日)の夕方まで、工房とギャラリーを開放して開催。お時間がとれれば、ぜひ見にください。

2011年10月19日水曜日

ソフトクリーム

英国だったかな、ある木工洋書の中に、日本と西洋の鉋の比較のことが書いてあり、「日本人は、我々の木と比較すると、ソフトクリームのような柔らかい木を削っている」というコメントが日本の鉋の評価に添えられていた記憶がある。



写真は、明後日21日からの「木の仕事展IN東海」で展示する棚の板を、工房の奥の方から探してきたベニマツで作り、削っているところ。KAKI工房の家具を見たことが、本格的家具作りに入ったきっかけでもあり、、アマチュアの頃はよくベニマツを使った。本当に柔らかい木で、マヨネーズのを逆さまにしてトントンしただけで、くっきりと凹みができたりするほどだ。このごろは広葉樹ばかり使っているので、ベニマツは久しぶりだ。そのせいか、この柔らかさは衝撃的だった。棚板裏側を大きく斜面に削っていくのだが、ドローナイフでいとも簡単に、3mmほどの厚さできれいに削ることができる(もちろん逆目はだめ)。柔らかくて軽い木は、売り物にする場合はクレームが恐いが、扱うには気持ちがいい。

「木の仕事展IN東海」は10月21日(金)~23日(日)まで、名古屋市東区の東桜会館で開催。私は21日のみ会場に居ますが、土日は木工教室の仕事で不在。近くへ来られる機会がありましたら、ぜひ見に来てください。秋の気持ちの良い季節、栄NHKの北側の道を東へ10分ほど歩けば東桜会館です。

2011年10月7日金曜日

第八回手考会作品展

第八回手考会作品展初日に行ってきた。久しぶりの東京なので、安いバスと宿を使った一泊も考えたが、展示会前で忙しく「時は金なり」、新幹線日帰りだ。JRのエクスプレスカードを持っているが、年に一回しか使わない。あれば便利だし、国内と海外旅行保険が充実しているので、毎年1000円払いながらキープしている。

東京駅で一番遠い総武線まで歩き、二つ目「馬喰町」駅で下車、東日本橋方面へ約7分歩いて会場へ到着。一年ぶりに懐かしい面々と会う。自分は「ウエーブスルーキャビネット」というのを出品している。一風変わった作品だが、まだ二つほど展示会に出さなければならないので、ここでは未公開。会場の作品は紹介できないけど、去年にシンボルとして作ったという巨大「六本組み木」はかまわないだろう。1mほどの黄檗の角材を組み合わせたもの。普通は長さ10cm程度の角材で作るから、これは約10倍の大きさだ。



午後、会場を抜け出して、最近オープンしたという、AKI-OKA ARTISAN 2k540を見てきた。秋葉原と御徒町の間のJR線の高架下にできた、なんというか、クラフトショップ的なお店を集めた商業施設である。木工、帆布、各地の名産品、ジュエリー、帽子、コーヒー屋、その他、どちらかというと、お店のチョイスはクラフトフェアのイメージに近い。平日ということでさほど混んではいなかったが、ここはうまく行くのだろうか?高架下のスペースの利用で入れ物への投資が少ないから、やっていけるかもしれないなあ。正直なところ、私には”微妙”。

その後、久しぶりに秋葉原を歩くが、もう元無線少年が来るところではない。テレビで見る「ご主人様」ファッションの女の子に呼び込みをされる。「大丈夫?危なそうやで。他の仕事をした方がいいんじゃない?」とオッサンは思う。神田で本屋へ寄り、地下鉄で水天宮まで行き、お土産に人形焼き「板倉屋」の煎餅を買って、会場へ帰った。

午後7時からオープニングのお祝いで、会場でみんなと一緒に美味しいものをつまみながらビールを飲んで、8時50分東京発の新幹線で名古屋へ帰った。やはり日帰りは忙しい。