2014年6月25日水曜日

丸棒?削り

外国の方に日本的な物をと、和手ぬぐいを使った掛け軸のようなものを作った。と言っても手ぬぐいは買ったので、端に入れる木の丸棒だけ。

丸棒を作る方法はいろいろある。ロクロを回す、ルータービットで四方から削って円くする、ラッパ鉋のような仕組みを作って、電動ドリルで回転させて作る方法もある。が、今は手鉋で作るのが好み。帯のこでラフに切り出した角材を刃を多い目に出したブロックプレーンで八角形に削り、南京鉋などでそれを大まかな16角形にして終わり。研磨紙は使っていない。
このように分厚く削っていく作業には、刃が12度と低い角度で仕込まれている西洋のブロックプレーンは大変具合がいい。切削角が小さいが、意外と逆目が出にくい。もちろん、刃が繊細に研ぎあがっていないとうまくいかない。

教科書みたいだが、丸棒を作る時は、決して最初から○にしてはいけない。角をとって八角にする段階で、削った面が均一な幅になっているのを確かめることができることが重要。その過程で均一に削る手加減がわかってくる。16角形にする時も同じ気持ちで削る。細い丸棒ならこの段階でほぼ○になっているはず。

というか、ツルンとした無機質な丸棒ではなく、手で削った味わいが残っている方が、ここでは好ましいと思う。数年前に製材した神代ニレの小さな端材もいい味出している。

2014年6月18日水曜日

ブロンズシェラック

細々と・・・ではあるが、木工関連素材の通販を続けている。明るい色の家具が好きなので、欧州で古くから使われてきたシェラック、その中で漂泊されたブロンズシェラックのみ扱っている。毎回5kg購入し小分けしているが、先日在庫がなくなり、注文し入荷。今日それを二人で小分けした。

はかりで正確に200gを取り分ける作業、意外と時間がかかる。そして、夏の高温と湿気を避けるため、年中工房の冷蔵庫で保管している。このように手間がかかるし、販売数や利益を考えると、続けてられない。でも趣味の時から考えると20年以上続いている。通販で遠くの方と知り合いになったりできるのも、楽しみのひとつかもしれない。


2014年6月11日水曜日

「美術工芸の明日を担う20人展」

陶祖800年祭記念・瀬戸市美術館特別展
「美術工芸の明日を担う20人展-今瀬戸にKOUGEI力が結集!-」

 


近所に買い出しに行ったついでに、瀬戸市美術館で開かれている特別展を見た。ウチから30分ほどのところで、すばらしい作品を多数見ることができてよかった。入場料500円、図録800円、安いと思う。

木工関係では、象眼を施した小箱、漆工芸、滑らかな曲線の大型木彫オブジェなど。金工やガラスなど他の分野の作品も大変レベルが高く、自分が作る木の家具とは比較にならない、別世界の作品ばかり。

7月27日まで。興味のある方はぜひ都合をつけて見に来られてはいかがでしょうか。名鉄「尾張瀬戸」駅徒歩13分。車なら楽勝。駐車場無料。

2014年6月10日火曜日

研磨とメンテナンス

すみません、今日は木工の実務を経験している方にしか理解できない話です。

教室で一番使う横切盤の丸鋸刃を研磨した。いつもは、”すくい角”と ”逃げ角”の研磨をするのだが、今回はそれほど切れ味が落ちているわけではないので、すくい角のみ。欧州製の丸鋸で、すべての刃を同じ角度で研磨できるので楽。ただし、日本製の丸鋸刃の切れ味には及ばない。 マキタのチップソウ研磨機は、簡単な構造ではあるが、よくできていると思う。



別の昇降盤、先週の教室で溝突きをしたら、側面に少しコゲができていた。ひょっとしたらと思って、リップフェンスをチェックすると、どうしてかわからないが、刃との平行が狂っていた。木製の定規板が長年の間に狂ったのだろうか。まず木製定規を手押しと自動で完璧な平面とし、次に定盤の溝とフェンスが完全に平行になるよう、紙のスペーサーを挟んで取り付けた。その後、丸鋸刃とフェンスが平行、もしくはほんの少しだけ後方で広くなるよう(0.3mmくらい)、定盤のねじを緩めて調整し直した。
これだけの調整で、切味が軽くなった。切れ幅をノギスで測ると、3.0mmで鋸刃幅と全く同じ。やっぱりこうでなくちゃ!。

長年木製定規板を使っておられる方は、一度チェックされるといいかも。

2014年6月7日土曜日

木工家ウィーク

私的事情で今年は参加していない木工家ウィーク、昨日”お客さん”として見てきた。

豪雨で名鉄瀬戸線「尼ケ坂」駅で、しばし雨宿りの後、南へ歩く。最初は長屋門。
親しい若手木工家のグループが国産の杉材を使った実験的スツールなどを展示している。


そこから東へ少し歩くとCanna家具店。漆工芸の作品などがみられる。
ウィークをお世話されている井崎さんの作品や本の展示も。

今度は西へちょっと歩くが、名古屋では貴重な歴史的建造物である「撞木館」
椅子展や家具、工芸品が所せましとならんでいた。入場料200円必要。
 その後「文化のみち二葉館」前から観光巡回バス「メーグル」に乗って、栄まで行き、ナディアパークの展示会を見た。あいにく「木のおもちゃ展」は土曜からだが、家具デザインさんの展示を見た。

そして最後は、古巣の「電気文化会館」へ。雨の平日というのに、お客さんが結構多い。積み重ねで認知度が高まっているのだろう。継続は力なり・・・。 知り合いが多いというか、今年は出ていないけど、仲間ばかりなのだ。年に一度の同窓会という感じ。
夜は飛び入りで懇親会に参加し本日終了。疲れたけど、楽しかった。また来年。

2014年6月5日木曜日

linux選び


自分は花にあまり興味はないが、ヨメサンが育てた庭のブーゲンビリア、雨上がりに映えては実に鮮やか。そんな折、ウチの土手に下校途中の小学校低学年の子が4人ほど群がっている。行ってみるとヤンチャそうな男の子がエノテラの花を一輪手に取り「持って帰ってお母さんへプレゼントするねん!」。それを聞いて、なんとなく目頭がジーンとしたのは、年を取った証拠?

話は変わり、パソコンに興味のある方向けの話題。

このところ夜はlinuxオタク状態。いじくりすぎてXPが動いていたパソコンのOSを消してしまい、元々付いていたVISTAに入れ替える作業も発生、それも乗り越え、ようやく安定して自宅のパソコンを使うことができることになった。

WindowsXPサポート終了で嫌気がさし、Linuxを試してみたい方もおられると思うので、とりあえず、どんなことをやっているかを書いてみた。ここに書いてあることがよくわからない場合は、linuxに手を出さない方が無難。

---Linuxを試す前の注意点 や準備---

・パソコンがあまりに古いとダメ。大雑把に言って、5年以上前のパソコンだと動かない、あるいは動いても遅くてストレスがたまる可能性がある。メモリが1GB以下だとシンドイ。

・いろいろ試すのにUSBメモリーから起動するのが便利。無理な場合は、CDやDVDに焼く。方法は検索すればいっぱいでてくる。

・初めてLinuxを入れる場合は、windowsが動かなくなってもかまわないPCにした方が無難。共存環境を作るのは難しくないが、リスクもある。

---現在の状況---

・Windowsのパーティションを半分の約150GBに縮小、現在はVISTAを入れてある。残りの150GBを約50GBX3に分割し、そこに三種類のLinuxを入れて長期テスト中。

Ubuntu14.04
日本語化済みで、オフィスに相当するソフトも最初から入っている。ユーザーも多く、初めてならこれがおすすめ。5年間サポートされるLTS版が出たばかり。難点はメニューやデスクトップがXPと違うため、慣れないと使いにくいこと。

Linux mint 17
 XPと操作が似ており、違和感なく、安定している。ただし、そのままでは日本語入力ができないため、インストール後ターミナルでコマンドを入れてやる必要がある(日本語化のページを見て、コピー&ペーストすればよい)。それを除けば、XP後継linuxとしては本命かも。

Voyager
mintもそうだが、これも本質はubuntu。フランス製で、独特のセンスがあり、軽くて安定している。使うのが楽しい。細かいメニューなど日本語化されていないこともあって、その辺が不安か。


・能力の低い古いノートパソコンにはLinuxBeanを入れている。日本製で、日本語入力も問題なく、windowsアプリが動くWineも入っていて使いやすい。

というわけで、結論:
Linuxを始めてみようという方には、UbuntuかLinux mintがおすすめです。古いノートパソコンなら、日本製のLinux beanかな。

Ubuntu
Liunx mint
Linux bean