2014年8月27日水曜日

ユリと月下美人

今夏は特別に天候不順で、広島をはじめ各地で豪雨の被害が報告されている。まだこれから台風シーズンがあるので、他所事と思わず用心したい。

そんな湿気の多い天候のためか、庭に自生しているユリの花が今年は大変多い。調べてみると、シンテッポウユリという名前で、タカサゴユリとテッポウユリの交雑種とのこと。


昼間ユリの写真を撮ったと思ったら、夜には月下美人が開花した。どうも秋が早めに来ているらしい。

2014年8月19日火曜日

うどん「日乃出」

讃岐に行った。20代、営業で月二回四国に通っていた。特に香川県は最も長く8年間担当したので、とても懐かしい。駆け出しの営業時代には時間をもてあまし、訪問先近くのお寺などを見ることもあった。国立善通寺病院の近くにあった善通寺は、とても広い境内で参拝客の少ないお寺だったが、何か心に残る雰囲気を感じた記憶がある。それで30数年ぶりに善通寺を訪れた。

全国的に今夏は異常気象だが、特に四国はスカッと晴れる日がほとんどないというか、雨ばかりらしい。いつ雨が降るかわからない蒸し暑い空気の中を境内を抜け、まずは腹ごしらえにと門前町へ歩く。ところが、人の気配がないばかりか、飲食店が見当たらない。景気が上向いていると政府は言うが、四国に限らず地方都市の活気が全く感じられない様子に将来どうなっていくか不安を感じずにはいられない。東京、大阪、京都といった大都会はいいけど、老人ばかりの地方都市はどうなっていくんだろう?。

などと考えながら、暑い中、車で通った時、「たしかこの辺にうどん屋さんがあったはず」と、行ってみると、昭和にタイムスリップしたようなうどん屋さんが一軒あった。予想どおりクーラーはなく、扇風機二台がまわっていて、先客は3人だ。冷やしうどんとちらしずしを注文する。おじいさんがうどんをゆであげて水洗いし、器に入れて氷をのせた。それをおばあさんが持ってきてくれた。そのうどん「これが本場讃岐うどんや!」というような主張の全くない、ひかえめな讃岐うどんはとても美味かった。四国に来ていた時にこちらの人も言っていたけど、本当の讃岐うどんは硬いだけではなく、モチモチしたうどんの食感が大切なんやと。

先客のおじいさんに、店のおばあさんが、「ちょうど来られたからお伝えしておきますわ。この20日で店を閉じますねん。お父さんが高校でてからやから60年やりました」とのこと。偶然にも閉店二日前に店に来たのは、何かの縁かもしれない。おばあさんの許可を得て、少し店の写真を撮らせてもらった。また一軒、この町から店がなくなると思うと、何とも言えない気持になった。

たった一回でしたが、日乃出うどんさん、60年間ありがとうございました。



2014年8月15日金曜日

外壁塗装他

教室が夏休みなので、バンバン遊びに行きたいところだが、以前から工房外壁や外側に面した扉の塗装が劣化しているのが気にかかっていたので、この頃雨模様ではあるが夏にしては涼しいので、重い腰をあげた。

工房外壁は一度塗っているので、二度目ということなる。南と西側がひどい。特に南側にあった山が削られてなくなった影響か、南面の塗装、ひどいところはまったく木肌同然。そやけど、正直なところ、塗装せんとずっとそのままでもいいようにも思うが、塗装してあると剥がれたところはミジメに見えてくるので、やっぱり塗装しないといけないと自分に言い聞かす。

工房外壁はサドリンクラシックのグレーアンバー色。以前買ったお店に注文したら、お盆のため18日出荷になるとのこと。仕方なく、残っている1リットルだけ塗った。また自宅居間の外壁腰板の塗装もほとんどなくなっているので、こちらにはキシラデコール”やすらぎ”だが、やはり塗装後一日ほどは匂いがひどく、体調が悪くなるほどだった。「防腐効果にすぐれるということは、体に悪い」ということや。サドリンの方は我慢できる範囲だったので、今後は自宅側もサドリンに変えていこうか。

昨日は剥がれがひどい扉の下部幕板の塗装をした。 こちらは通常のウレタン着色ニスだと思う。要するに昔の”ペンキ”。塗膜がしっかりできるということは、劣化したら、ボロボロになって剥がれる。

ごらんのとおり、タワシやヘラでこするとバラバラと剥げ落ちるが、厄介なことにどうしても少し残る。あきらめて、そのうえから同色の外部用ウレタンニスを塗るが、塗装中にまた剥がれてくる。やっぱり、頼りないようでも塗膜を形成しない、浸透性塗料の方がよいと思う。あるいは、くすぼったい色になるのを我慢して、無塗装でいくか?

まあ、そんなことを思いながら、来週もハシゴに登って外壁塗装をする予定。 落ちんようにしないとね。

2014年8月11日月曜日

北斎とリヴィエール展

先日、友人の見舞で琵琶湖方面へ行くことになり、その前に一度行ってみたかった佐川美術館 へ行ってきた。ちょうど北斎を中心にした特別展が公開中だ。

北斎とリヴィエール ―二つの三十六景と北斎漫画― 


数年前に名古屋で大規模な北斎展があったので二度目なのに、「冨嶽三十六景」はつい見入ってしまう。富士山と同じようにエッフェル塔を配したリヴィエールのパリの風景も興味深いし、北斎漫画やその版木の実物も見ることができ、大変興味深かった。

美術館の建物は水田に浮かぶ社のような趣で印象的だが、常設展も充実している。お茶のことは皆目よくわからないが、樂吉左衞門作の茶碗をこの目で見たのは初めてだった。

細かい話だが、JAF割引がきいて一般1000円が800円になったのも嬉しかった。また見ている間にお腹がすき、館内のカフェで盛りそばセットの昼食を食べたのだが、フレッシュな桃ジュースも付いていて、水が張られた中庭を見ながらの食事は気持ちよかった。


2014年8月4日月曜日

登山、もろもろ

教室が夏休みなので、山へも行きやすい。昨日まで、最初に勤めた会社の一年先輩の遊び仲間から誘われ、10数人のチームで白馬岳に登ってきた。

そのチームというのは、薬品関係会社だった時の得意先の某大学病院のある大先生(故人)を慕う人達の会である。病院のスタッフと薬品会社の営業が損得抜きで、何年もの間毎夏どこかの山を登っているという珍しい登山隊である。もちろん接待とかではなく、純粋にいっしょに山へ登る会である。この病院を私は担当したことはないが、時にはチームで登るのも楽しそうだと思い、参加させていただいた。

幸運にも天候に恵まれ、すばらしい登山ができた。一日目は午後から栂池ロープウェイから白馬大池山荘まで。二日目はそこから白馬岳へ登り、同じルートを一気に下山するちょっとハードな行程。結局二日目は11時間行動となり、下山時のガレ場など、皆へロヘロになりながらも全員無事下山できた。



とはいえ、夏の登山最盛期の週末に、こんなメジャーな山に登るのは初めてである。山小屋の混雑は予想していたけれど、本当にすごかった。混んでいるだけではなく、寝具の匂いなど、テント泊が多い自分には辛かった。我々は金曜日泊だったからなんとかなったけど、土曜日の混雑はいったいどんなだったろうか?山小屋の使命として、来た人は全員受け入れなければならない事情はわかるが、清潔な生活に慣れきっている現代人にとっては、昔と変わらぬ山小屋の環境はもはや限界に思えた。

登山ブームで美味しい話ばかり先行しているが、山小屋の現状、過酷な登山道、荒天時下でも自己責任で動ける体力と精神力、そういうことについて正しい理解がないと、「山はいいよ」と言われ連れてこられた初心者は悲惨な目にあって、山が大嫌いになる人も多いだろう。知人を登山に誘う人は、いいことも悪いことも含めて、しっかり説明することが大切やと思う。

話は変わるが、東京新聞が発行する山の雑誌「岳人」が、8月号で終わる。次号からは山道具のモンベルが発行するらしい。学生時代から”岳人”には多いにお世話になった世代として、感無量である。右は有名な「日本百名山」。この本が今の登山ブームの原点かもしれないが、深田久弥氏は天国で今の登山ブームをどう見ているのだろうか。