2016年9月21日水曜日

スウェーデンから見学

少し間が空きましたが、実はひどい腰痛になりまして、近所の整形外科のお世話になったりしています。たぶん年齢による脊柱管狭窄症で、若い時にヘルニアの手術をしていますし、今度も長い付き合いになることと思います。やれやれ。パソコンの前に座るのもちょっと辛いです。

さて、9月中旬スウェーデンのカペラゴーデンから二名が見学に来られました。ウチの生徒さんが今年のサマーセミナーに参加し、そこで知り合い、ちょうど日本に旅行で来られるということで、名古屋に寄ってくれたようです。



20年以上前に訪問したカペラゴーデンに感激し、そのイメージを大切にしながら今の木工教室をやっているわけですが、逆に本家の方が見学に来られるというのは、なんとなく不思議な感じがしました。 今回は私のお客様ではなく、生徒さんのお客さんというわけで、英語がうまく話せなくても気楽でした。彼らは京都では「Stone Shop」へ行くと言っていました。最初わからなかったのですが、「砥石屋」だそうです(^^;)。

2016年9月6日火曜日

タンノイ オートグラフ

8月下旬信州方面へ旅行しました。その際偶然入った喫茶店で家庭用スピーカーの最高峰と言われる銘器タンノイ社のオートグラフの音をじっくり聴くことができました。

高校生の頃、友人の影響でスピーカーをいくつか作っていました。やはり長岡鉄男氏の設計のものや、ダイヤトーンP610のメーカー指定箱などです。その頃でも”タンノイ”製スピーカーはジャズ向きとされていたJBLよりもマニアが憧れるものだったように思います。

工房を開設してまもなく、縁あって、工房でのロシアの方の木工指導や現地ウラジオストックへ出向いての木工指導をすることになり、なんとタンノイオートグラフのライセンス生産をしていた今はない進工舎のOさんと計20日間近くご一緒する機会がありました。Oさんも昔のことであり、製作についての詳しい話は聞けませんでしたが、本国イギリスで生産されたオートグラフよりも、繊細な木工技術で生産された日本製の方が評価が高かったということでした。今回出会ったオートグラフはその日本でライセンス生産されたものでした。

さて、肝心の音は・・・。「タンノイオートグラフの音は一度聞いたら忘れられない」と言われるそうですが、ヨメさん曰く「お父さんのあんなウットリした顔は見たことがない」と言うほど、とても幸せな顔をしていたらしいです。 それほど、包み込むような艷やかな音で、実際の楽器よりもいい音ではないかと思うほど、すばらしい音でした。進工舎のOさんもおっしゃってましたが、かなり箱鳴りもしていると思います。それが理由かどうかわかりませんが、たとえばチェロのようにスピーカー全体から音が聞こえてくる感じでした。その時流れていたのはBrianKesslerのハワイアン・ギターでしたので、私の好きな音であったこともあるかもしれません。でも同じ音楽をウチで聞いてみたら、全く別物でした。

あれからオートグラフのことが頭にこびりついてしまい、時間があれば、そのことを調べたりしています。もちろん今は生産はされていませんし、もしあったとしてもとても買える値段ではありません。重さも一台100キロ、高さ1.5mほどで、家族から邪魔者扱いされるにきまってます。それでも、諦めずに、自作された方が複数おられるようです。

工房用の簡単なものを除き、スピーカー作りは30年以上やっていません。これからスピーカー作りをしていくかどうかもはっきりしませんが、私にこれほどのインパクトを与えたオートグラフはやはり只者ではありません。